いわゆる「安倍1強」について
昔ながらの自民党の多元的な権力構造(主流派が腐敗すれば非主流派が反転攻勢して政権を担当する流れ)が、00年代の小泉政治で破壊された結果、現在、安倍政権に批判的な立場である自民党員が個人をこえて勢力を形成しにくい、という話はよく聞く。
でも、安倍政権そのものが、リベラルな政策やマニュフェストを部分的に導入しているような「寛容な」権力である以上、そもそも党として多元的である必要が無くなったのだともいえるのではないか。
*参考
https://www.evernote.com/shard/s625/nl/159563299/f7798f63-a1d3-4d5a-b6a8-6f05c015dffe/
【活動メモ】ディベート議案集
先日、社研に新規メンバーが一人加入することとなり、総勢3名になりました。これまでゲスト参加を含めれば十数名規模の学生と交流してきたものの、恒常的に活動するメンバーは一年以上二人でやってきたので、素直に嬉しいです。
その新規メンバーの方に、ディベート大会なる取り組みが高校にあることを教えてもらいました。ちょっとだけ調べると、本格的に社会問題を議論しているようで驚き。そこでサークルも読書会だけでなく、討論会を随時開いていけたらと思います。
とりあえず全く個人的に、私が今問題意識を抱いている社会現象について羅列。これはメモなので純然たる対外向けではありませんので悪しからず。
政治編
・安倍政権の支持率はなぜ下がらないのか?
→スキャンダルや不正で、内閣への不信感は高まるものの、対抗馬となる野党共闘は振るわない。この要因はどこにあり、打開策はあるのだろうか?
経済編
・ブラック企業を無くすにはどうすれば良いのか?
→先日通った「働き方改革関連法」とあわせて考える。実効性はあるのか。欧米諸国との比較はどうか。憲法も遵守できない国に労働法規が守れるのか。
文化編
・ポリティカル・コレクトネスの風潮は極端ではないのか?
→マイノリティに対する差別的言動を是正する取り組みが、歴史修正という極端な方向へ結びつく事も。「弱者」「反差別」が神聖視される歴史と問題を整理する。
とりあえず主な論点はこの三つかなあ。
読書三昧の日々
こんにちは。サークル代表です。ここ数週間ほどサークル活動とは別に読書三昧の日々を過ごしています。
といっても、ヒマを持て余した悠々自適の毎日だからではなく、研究やら求職やらで忙しく、そのストレスを吐き出すために乱読しているようなものなのですが。
なので読み方は非常に雑。詳細な書評を掲載できるような読解はしていないので、ここ数カ月で読んだ本を、とりあえず時系列順に箇条書きで挙げてみます。
・三浦展『ファスト風土化する日本:郊外化とその病理』(洋泉社,2004)
・ジョージ・オーウェル『動物農場:おとぎ話』(岩波文庫訳)
・ブレイディみかこ,松尾匡,北田暁大『そろそろ左派は〈経済〉を語ろう:レフト3.0の政治経済学』(亜紀書房,2018)
・林信吾『しのびよるネオ階級社会:“イギリス化”する日本の格差』(平凡社新書,2005)
……この辺にしておきます。格差や貧困といった経済問題を論じた本を中心に読んでいる気がしますが、まあ、これは私自身が求職活動に揉まれた故の関心の偏りであるのでしょう。どうも最近の政治情勢は、本当に狭い意味での政局争いばかりで、経済政策に関する議論が一向に盛り上がらないのが、見ていて残念です(アベノミクスの是非はどうなったのか?)。
まあ、この辺りは、次回の読書会でもじっくり話してみたいと思います。では、本日はこの辺りで。
丸山眞男『日本の思想』読書会②
前回に引き続き、本日も読書会でした。今回は書名と同じタイトルの論文「日本の思想」。前回の講演録とは違い、難解な論理や用語が駆使された文章なので、前半と後半に分けてじっくり読み解くことにしました。
そして、今回は前半(まえがき〜第二章)を事前に読んできて、後はひたすら自由討論。全体として日本の「精神的雑居」(雑種ではない)状態を批判的に解明した画期的な思想史研究(というより古典)ですが、その間に使われる様々な言い回しにいちいち苦戦(例えば、超近代と前近代の独特の結合としての日本の「近代」って何だ?!とか)。
とりあえず丸山が主要な比較対象にしている西洋の思想史の大まかな流れを確認しながら、日本史の知識も補足しつつ、何とか推測しながら進めていきました。今回の読書会は異様に疲れました(単に気候が蒸し暑かったからかもしれない)。
次回は来週の土曜日に、同じ時間・同じ場所にて後半(第三章〜おわりに)に取り組みます。余裕があれば、『現代思想』所収の社会運動史に関する鼎談も読む予定です。