松山政治思想研究会

政治学や隣接分野(哲学、歴史など)を不定期で学ぶ学生の勉強会。

昨夜の交流について

 乱入して議論をふっかけたみたいになってしまい申し訳ありませんでした。何事も議論に熱中すると気が引けるものであり、それでいつもは大抵様子見程度のつもりで引っ込み思案になるのですが、それはそれで相手方にこちらのメッセージが全く伝わらないことになるのだよ、と気づかされた次第。

 思ったより、人間は他人に興味がない。これは当たり前で、だからこそ自分が積極的に興味を持たねばということでしょうね。

 昨夜の議論の補足をすると、私は社会問題というのを必ずしも世間一般で話題になるテーマ全般だけとは考えていません。むしろ日常生活にありふれた、誰も問題に感じていないような事象に違和感なり疑問を持ち、その問題意識を他者と共有して、一緒に解き明かしていく過程にこそ、「社会」「問題」が生まれてくるのだと考えています。単に客観的知識として時事的な事柄を覚えて(それも重要ですが)終わり、という意味合いではないと思っています。

 就活の個性圧殺的システム、大学の「就職予備校化」、ぼっちなど学生の対人関係生産の難しさ。これらはほっといても誰か権威ある人物なり機関が問題として提供してくれる類いのテーマだとは限らず、むしろ自ら疑問に感じた人が掘り下げることで、初めて学ぶことができるのだといえます。もっと本音をゲロってしまえば自分が現に感じている「苦しみ」「生きがたさ」を抜きにして社会現象に問題なんて持てないし、ましてや自発的に研究などできるはずない(大半の人が社会に興味がないのも、ごく単純に今の社会に満足している面があるからでしょう。それを単に悪いと切り捨てることはできません)。

 まあ、抽象的な一般論ばかり話していないで、実際に社研なりに「社会問題」を掘り起こす作業はやるべきでしょう。その辺は今後話し合いながら決めていきます。ちなみにこれを書いている私は、ブラック企業はじめ違法労働の発生源、少子高齢化と「若者」の将来不安の背景、などに今のところ関心があります。

 冬休みにやろうとして破綻したイヴァン・イリイチ読書会(アンド書評会)や、ブラック労働座談会を復活するものアリ?かもしれません。